「友達」
自分、黒川で「黒川能」の役者やってます。
今日、役者の先輩の葬儀でした。
自分は事情があって参列できませんでした。
仕事しながら一日中、その若くして亡くなった先輩がにこやかに
自分を呼ぶ声を思い出していました。
自分が役者をはじめて間もない頃、自分のおじいさんぐらいの年代の
大先輩に、「黒川の役者は三代、友達だ」と言われました。
自分・父・祖父の年代まで、役者は先輩後輩よりも「友達」なんだと・・・・。
言われた当時は、先輩役者に対する畏怖の念が強く、ピンときませんでした。
役者をはじめて10数年。 稽古をしながら、意見の食い違いなどで
言い合うことはあっても、同じ苦労・喜びを味わい、それを肴にして酒が飲める「役者」は、
やはり何十歳離れていても、やはり「友達」です。
亡くなった、20ぐらい歳の離れた「友達」
もちろん尊敬する大先輩なんですが、また一人「友達」がいなくなってしまった
寂しさがあります。
これからも、こういうつらい別れは何度もあるのでしょう。
でも、新しい役者が下から育ってきます。
自分の聞いたこと。 それを下に伝える。
それが黒川能だと思います。
また、人の生死に密接につながるのが祭り「王祇祭」なんだと思います。
今の自分はその流れの中にいる、それを強く感じています。
いろいろご報告したいことはありますが、今日は自粛します。