【伝統建築・社寺仏閣】

あっ!くん

2015年10月29日 19:30




「だんねつしましょー!」と健康省エネ住宅推進ばかりやってるイメージかも・・。

いやいや、秋山工務店ではこのようなこともやっています・・・ということで。



祖父の代から私で三代目、秋山工務店では社寺仏閣の新築・改修に当たらせていただくことが昔から多かったのです。

最近ではめっきり減ってしまいましたが・・。


この度、黒川地区に数多く残る神社のうちのひとつの屋根改修工事に当たらせていただきました。


専門的なことをご説明しても長くなりそうなので、工事中の写真でご覧ください。







屋根の老朽化、基礎(礎石)の傾き等をメインに修繕することとなりました。


既存の屋根の内部は、古い茅葺屋根がそのまま残っており、まずはその撤去から始まりました。







水平の調整を行い、活かせる部分はそのままに新しい屋根組みを組んでいきます。

社寺仏閣では、屋根組みに曲線を用い仕上がりの軒先を軽やかに見せる「反り隅」という手法が良く用いられます。

屋根組みの強さと、仕上がりの美しさを共存させなければいけない非常に難しい手法です。


実際の屋根の大きさで「原寸図」といわれるものを作成します。











その図から、各部材の曲線を設定し木材を削りだしていきます。

また、様々な化粧部材(彫り物)も一緒に仕上げていきます。










いよいよ現場での屋根組みに移ります。

古いものにあわせるので、予定通りに行かない部分は多々あります。

膨大な数の部材をそのつど調整していきます。





































私はこの木組みの状態が最も美しいと感じます。

出来ればこのままにしておきたい・・・と、そんなわけにもいかないので屋根葺き材で仕上げます。








氏子の皆様方にも「こんなに立派になるとは思わなかった!」と大変喜んでいただけました。









また、めったに経験できない仕事を与えていただいたことへの感謝の意を込め、改修工事の様子を写真集にまとめ送らせていただきました。

今ではめったに二代目の父と同じ現場に出ることはなくなってしまいましたが、この神社改修では久しぶりにじっくり一緒に作業させてもらい、改めて父の偉大さを感じる現場となりました。







































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